佐野洋、相当久し振りに読んだ。
確かめた訳ではないが、10年以上も前になるかな? 良く読んだ短編ものの推理小説でその頃に出ていたものはほぼ読んだと思っている。
記憶に無い題名だったので読んでみた。
思い出す為のメモ
昔の嘘:血の匂いをかぎ出す能力のある幼子が女性の遺体を嗅ぎ出した。そんな能力を世間に知られたく無いので第一発見者になりすました父。
後年、退職した刑事に問い詰められる。
ペンギン体験:南極の島には見渡す一面にペンギンが立っている景色があるらしい。それは人が生まれ替わってそこに居るのでは・・・と思わせる光景。
結婚前に子供を堕ろした未亡人、その子が生まれ変わって「この」動物園のペンギンだと言って写真を飾っている。同級生だった僧侶にもお経をと写真を渡していた。
選挙トトカルチョ:親子ケンカして親が「死んでやる」と言って家出したとの新聞記事が出たが無事に帰ってきた。新聞社支局の女性新米記者がその市議会議員選挙のトトカルチョで見事勝った。なぜ喝破できたのか・・・
烏兎怱怱:「うとそうそう」と読み、月日の流れは早いもんだ、と言う意味らしい。(勉強になったわい)
カラスの言葉を理解する女子小学生が居た。その子がカラス語が理解する事を証明する為におこなった男子小学生の行方不明事件。その男の子は、中学の女先生の家に居た。後年、男の子と女先生は同棲する事になった。
爪占い:北海道で暮らしていた頃の幼なじみから、東京で暮らす同郷の女子に手紙を託された自分。異に反してその子から告白されて男女の仲に。それを幼なじみに正直に話したら「絶対に許さない」と。その彼は交通事故で死んだと告げられ、以後・・・彼女との交渉事が不成立となる。
後年、幼なじみの彼は死んではいなかったと・・・
蝶の写真:交通事故で他界した息子が蝶になって舞っている、と信じる父。妻と離婚したあとに出会った派遣社員だった部下の女。そして彼女は一人でその子を生み育てた。・・・イマイチ読めない「流れ」ですね。
初出「小説推理」2007年4~9月号
2007年12月25日 第1刷発行
発行所 双葉社
今日のお昼は代々木駅の あずみ でした。