こちらの方は、お固い学者さんなんだが下ネタがお好きだと聞いた。
なので、新宿の紀伊国屋書店に行ってこの本を探してきた。
こんな出だしではじまる。
人はいったい、いつごろから下着を身につけるようになったのだろう?
いや、遠まわしな言い方はやめよう。私はもっとも狭い意味の下着 ---つまり性器を覆うもの--- にしか興味はないのだ。
本の題名といい、この出だしといい・・・期待が持てるではありませんか。
が、しかし・・・作者ご自身があとがきで書かれています、
爆発的に売れた本書に、もしシリアスなるタイトルを与えるとすれば「女性の自己身体意識の構成について On Construction of Wemen' Self-Consciousness on Body」とでもなっただろう。それに「下着の歴史を通してみた Through A History of Underware」が付け加わる。
と言っておられる。もう少し端的にすれば・・・「下着の歴史を通じてみる、女性の自己身体意識の構成について」 とでもなるのでしょうか。
さらに、あとがきの別の部分には、
もし、本書が「女であることの謎」を解くことに、何がしかの貢献をしたとすれば(後略)
と言うくだりもありました。つまり、そうゆうことなんでしょう。
そんな訳で、胸時めかしたワタクシの下世話な期待は見事に外れました。(^^ゞ
色々とご紹介したい気持ちですが、この著者は「社会学者」なんですね、なので社会を「学」する訳ですから・・・ええ、社会に屯する凡人には紐解けない表現が多くてムリですね。
ただ、この本が単行本として出されたのは1989年8月と言う事ですから、今から20年以上も前ってことですが、草食系男子やセックスレスカップルの出現を予言している辺りは、パンティーの変遷を通じ、しっかりと社会&時の流れを見据えていた、ってことですね。
1989年8月 河出書房新社より単行本として刊行
1992年11月4日 同社より文庫本 初版発行
2010年4月30日 22刷発行